「家族」を描くドラマとしてまさか、自分が朝ドラを毎日観見るようになるとは思わなかった。でも面白いから見てしまう、NHKプラスで。みなさんも、ですよね。 みなさんもご存じのとおり、2024年4月から朝の連続テレビ小説として放映されている『虎に翼』は、日本では最初の女性弁護士のひとりをモデルにした猪爪(佐田)寅子(ともこ)の物語である。 このドラマをフェミニズムに関係ない、という人はいないと思う。法律、憲法、人権といった多様な視点から語ることができるから、私よりよほどうまく語れる人はいくらでもいると思う。ただ、私はこの物語がもっとも中心的に描こうとしているものとして「法」のほかに「家族」があるのではないかと思う。だがその前に、少し本ドラマの根底にある姿勢のようなものについて書いてみたい。
伊藤沙莉主演のNHK連続テレビ小説『虎に翼』。日本初の女性弁護士、のちに裁判官となった三淵嘉子の実話をもとにしたドラマで、SNSなどを中心に反響を呼んでいる。 第9週(5月27日〜)は激動の展開だった。終戦を迎え、寅子は兄・直道や父・直言、そして夫・優三を失ってしまう。失意に暮れる寅子だが、公布された日本国憲法をきっかけにもう一度法曹界の道へ踏みだすことを決意する。 「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない」。寅子が読んだ憲法第14条の条文にはこう書かれている。 「モデルとなった三淵さんにとっても、主人公の寅子にとっても、日本国憲法は人生における最も重要なターニングポイントだった」と制作統括の尾崎裕和は話す。本作の魅力や画期性について、合同取材で聞いた。 ―優三さんが出征するときの寅子とのやりと
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く