1950年に誕生した情報総局(GRU)特殊部隊は、ロシア連邦軍参謀本部の「目と耳」である。 紋章に地球を背景にしたコウモリ(バットマンに見えなくもない)が描かれているのには理由がある。コウモリの如く、GRUスペツナズは世界中で夜闇に紛れて内密かつ隠密に活動しているのだ。 1968年8月21日にワルシャワ条約機構軍がチェコのプラハに侵攻し、プラハの春が終わりを告げる前夜、GRUスペツナズの隊員らは難なくプラハの主要な官庁の建物を制圧していた。 GRUスペツナズは、アンゴラ、ベイルート、ベトナム、アフガニスタン、コロンビアでも任務を遂行し、米軍基地から真新しいヘリコプター「AH-1コブラ」を盗み出したこともあった。 2. FSBスペツナズ 1972年のミュンヘン・オリンピックでパレスチナのテロリストがイスラエル選手らを襲撃して殺害した際、ソビエト指導部はソ連内で同様のことが決して起きないように