この横縞の綿のアンダーシャツは、ロシア水兵や空挺軍、さらにはある芸術運動のトレードマークとなった。なぜそれほど重要なのだろうか。 「テリニャシュカは単なる服だ。だが一度でも着てみたことがあれば、すぐに姿勢を正したくなるだろう。胸の青の横縞は、海の波の色だ。それらの間には白く泡立つ荒波。(…)胸に海を抱いているのだ!」 これはソ連の有名な狙撃兵でスターリングラード攻防戦の英雄でもあるワシーリー・ザイツェフの言葉だ。第二次世界大戦の前、彼はソビエト海軍に所属していたが、後に志願して前線に向かった。ザイツェフは狙撃兵となったが、水兵の誇りの象徴として、また戦いにおいて容赦しないことを示すため、水兵時代のテリニャシュカを着続けていた。テリニャシュカはロシアの水兵や歩兵にとってなぜそこまで重要だったのだろうか。 ブルトンシャツがテリニャシュカに マリニエール(marinière)と呼ばれる青白ボーダ