【上海=河崎真澄】中国で1日に開幕した上海万博の出足が低調だ。混乱回避のため「指定日」に設定された1日から3日までの来場者は約56万人。入場制限を取り払った4日も約15万人と振るわず、連休明けで開幕後、初の雨となった5日も不調だ。万博事務局では1日当たり平均38万人で184日の会期中、延べ7千万人の来場者を想定していたが、このままなら目標数を大きく下回る3千万人台に止まって、国家威信をかけた上海万博のメンツは丸つぶれになりそうだ。 万博事務局では、来場者低調の理由について(1)開幕当初の大混雑を敬遠した(2)日中に30度前後に達する気温上昇を懸念した−などを挙げた。ただ、開幕から3日までは1日あたり約35万枚の入場日限定の入場券を完売していたが、実際は半数近くが来なかったのは奇妙で、ネット上では「政府関係者や党幹部に無料で大量献上した指定日入場券がムダになったのでは」などと批判も広がってい