厚生労働省は22日、所得格差を示す代表的な指標「ジニ係数」の2021年調査結果を公表した。 【図解】全国の最低賃金 現役世代より所得が少ない高齢者世帯の増加を受け、年金などを含まない当初所得は前回17年調査から悪化に転じ、格差が過去最大だった14年とほぼ同水準だった。 ジニ係数は0~1の間の数値で示し、格差が大きいほど1に近づく。調査は1962年以降おおむね3年ごとに行っており、今回はコロナ禍で1年遅れの21年7~8月に実施した。8042世帯を対象に行い、回収率は41.2%。 当初所得のジニ係数は0.5700だった。17年は0.5594で、過去最大だった14年は0.5704。ここから税金や社会保険料を差し引き、年金などの社会保障サービス分を加えた再分配後のジニ係数は0.3813で、再分配により33.1%改善された。厚労省は「再分配機能に一定の効果がある結果となった」と強調した。 1世帯当た