日本との経済連携協定(EPA)に基づき来日し、看護師として働くために研修中のフィリピン人看護師候補者が、日本の国家試験を英訳した模試を受けたところ、合格基準に達したのは4割弱だった。協定では、3年以内に日本語で実施される試験を通らないと帰国しなければならない。英語や母国語での受験を認めるなどの配慮を求める声が上がっていたが、そもそもの看護事情や教育の違いも壁になることがわかった。 模試の結果を分析した産業医科大の川口貞親教授が27日、福岡市であった国際会議で公表した。 海外技術者研修協会と九州大が昨年2月の試験を英訳し、12月に実施。フィリピン人看護師候補者の第1陣として昨年5月に来日した93人中59人が受験した。 この国家試験の実際の合格率は89.9%だったが、模試で合格基準に達したのは35.6%の21人。うち12人は試験勉強でこの過去問題を見たことがあった。初めて問題を見た人の合