Twitterからの転載・改稿。 CLANNADは、主人公とヒロインが、出会いから恋愛、そして学生生活におけるゲゼルシャフト的関係を通じて、「イエ」という史的・空間的連続性を持つ共同体に包摂され、家族として成り立つという話として読みうるし、またそう読まれがちである。 しかし、CLANNADにおいて「イエ」そのものへの帰属が重要であっても決定的でないことは、妻/ヒロインの実家である古河ファミリーに、主人公である岡崎朋也が参入しない/参入を拒否することから見て取れる。より重要――そしておそらくはメインのテーマであるのは「主人公自らのイエ」への帰属と、その家長としての自意識の形成である、と見るべきだろう。 主人公が古河ファミリーに帰属しないのは、彼自身に「古河のイエ」の一員ではなく「自らのイエ」の家長であるという自覚が無意識的にあるからだといえよう。そのくせ育児放棄とかはしてしまうのだから、主人