ここのところ繰り返し書いているテーマの1つが、「クルマはコモディティ化していく」という安易な理解への反論である。今回は衝突安全の面からこの話をしていきたい。 「電気自動車が主流になると、複雑なノウハウの塊であるエンジンがいらなくなる。エンジン技術が参入障壁になっていた自動車は一気にコモディティ化が進み、新規参入会社が流れ込み、既存の自動車メーカーはアドバンテージを喪失する」と唱える人は相変わらず少なくない。 自動車開発で最も難しいこと 筆者はこれまで、自動車の開発で一番難しいのはシャシー開発であると繰り返し述べてきたつもりだ。エンジンが簡単だとは言わないが、それが自動車メーカーの核心的技術だという理解は相当に怪しいと思う。何よりエンジンはOEMで調達できるし、ロータスのようにそうやってクルマ作りをしているメーカーも現実に存在する。量産車メーカーであれば日産もベンツからエンジンを調達している
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