2023年3月に開業し、まもなく1周年を迎える東急・相鉄新横浜線。 2024年3月改正では東急新横浜線の日中時間帯運行本数増強が注目されますが、2024年2月27日に両社が公表した1周年記念企画がかなりの熱量を感じさせられる内容となっています。 利用数が悩みの新横浜線 神奈川東部方面線計画として建設が進められた東急電鉄・相模鉄道の新横浜線が2023年3月18日に開業し、まもなく1周年を迎えます。 JR線直通以上に高い期待を寄せられて開始された東急線直通運転ですが、特に日吉駅〜新横浜駅間の東急新横浜線区間の利用数が開業前の予測を下回る状態が続いています。 2024年3月改正では日中のこの区間に新横浜駅始終着の南北線直通列車が毎時2本加わるテコ入れも予定されており、利用動向が伸び悩む要因の1つとなっていた運転間隔も大きな改善が期待されています。 相鉄は会社ロゴを隠す大胆ラッピング 相模鉄道から
相模鉄道は、2023年3月18日に開業する相鉄・東急直通線の運行計画(運行区間・列車本数)について発表した。相鉄・東急直通線の開業後、平日に上下各100本、土休日に上下各88本の列車で相鉄線・東急線の直通運転を実施。平日は相鉄・JR直通線の46本を加え、相鉄線から都心方面へ合計146本の列車を運行するとしている。 相鉄・東急直通線用(東急線内は目黒線直通用)の車両21000系 平日に相鉄線から東急線へ直通する100本のうち、54本は相鉄本線からの直通列車(始発駅は海老名駅、かしわ台駅、大和駅、二俣川駅、西谷駅)、46本は相鉄いずみ野線からの直通列車(すべて湘南台駅始発)に。相鉄本線・いずみ野線から東急目黒線方面の直通列車は54本、東急東横線方面の直通列車は46本となる。 相鉄本線からの直通列車は、東急目黒線方面へ特急17本・各停26本、東急東横線方面へ特急1本・各停10本を設定。9時以降(
今回のダイヤ改正では、志木駅から小川町駅接続で寄居駅までの初電が6〜7分繰り上げとなるほか、寄居駅から森林公園駅接続で川越市駅までの終電が50分〜57分の大幅な繰り下げが実施されます。 全国的に都心部でも終電の時間が繰り上げられるこの時代に終電が1時間近く繰り下がる、しかも早朝の下り・深夜の上り列車と、他ではあまり聞きなれない変更が実施されています。 利用増要素としては本田技研工業(自動車メーカーのホンダ)埼玉製作所勤務の利用者の存在とみて間違いなさそうです。同社は生産拠点を狭山から寄居に移す際、マイカー通勤による周辺地域の渋滞悪化を懸念して東武鉄道と交渉。同社の請願駅として2020年10月にみなみ寄居駅が開業しています。 同社の工場移転が完了し本格的に稼働するのを前に、いわゆる二交代制の早番・遅番勤務で利用しやすいダイヤ作成が目的とみられます。 運転本数見直し ①平日朝ラッシュ時間帯の見
鉄道運行計画において、かくも複雑な事例があっただろうか。2023年3月に開業予定の「新横浜線」の話だ。新横浜駅を接続点として、東急電鉄と相模鉄道の線路がつながる。しかし運行計画は単純な直通ではない。 相模鉄道は本線といずみ野線の列車を直通させる計画だ。東急電鉄は東横線系統と目黒線系統の列車を直通させる計画だ。これだけで4路線。両社の新横浜線を加えて6路線になる。 東横線は東京メトロ副都心線に直通しており、その先の東武鉄道と西武鉄道も直通する。目黒線は都営地下鉄三田線と東京メトロ南北線に直通しており、南北線の先には埼玉高速鉄道がある。新横浜駅でつながった時点で、7社局(6社+1交通局)、14路線がかかわる。 これに加えて、相鉄新横浜線は西谷~新横浜間の途中にある「羽沢横浜国大駅」にてJR線とも接続しており、すでに直通運転を実施済みだ。合わせると8社局15路線。新横浜には直接関係ないけれども、
新規開業する東急・相鉄新横浜線を介し、都営三田線は神奈川県の東部まで乗り入れを開始します。しかし壮大な直通運転形態が今回の形に固まるまで、三田線には紆余曲折がありました。 直通ダイヤはどうなりそう? 翌2023年3月、相鉄新横浜線の羽沢横浜国大~新横浜間と、東急新横浜線の新横浜~日吉間が開業し、相鉄線と東急線を経由して地下鉄南北線・三田線・副都心線との相互直通運転が始まります。 2022年1月に発表された運行概要によると、東急新横浜線は朝ラッシュ時14本/時、その他時間帯は6本/時の運行で、東急目黒線直通と東横線直通列車が設定され、車両は10両と8両、一部6両編成が用いられる予定です。 拡大画像 都営三田線の新型車両6500形(2022年2月、伊藤真悟撮影)。 一方、相鉄新横浜線は10両と8両のみの運行とされています。現在、目黒線・南北線・三田線では8両編成化工事が進んでいますが、南北線・
発表済データはコロナ前と抽象的な表現とされていますが、無塗装+VVVF車両数の車両数比率から2019年度末のデータであることが読み取れます。 2020年度・2021年度の車両の動きを加えると、2022年度の車両の動きは40000系30両が新造されるため、62両の在来車の廃車が計画されていることが分かります。このうち8両は先日多くのファンに惜しまれつつ引退した旧2000系8両編成の2007Fですが、これ以外にも54両もの車両が旅立つこととなるようです。 2022年3月12日のダイヤ改正では朝夕だけでなく日中時間帯のダイヤ見直しを大規模に実施しているものの、最大所要数である朝ラッシュは池袋線で1列車・新宿線で3列車の減便です。単純に減便余剰分である8両編成4本相当と、40000系投入による10両編成3本相当が老朽廃車と考えれば、至極納得のいく廃車計画です。 また、他社車両の“出物”を次年度まで
相鉄・東急直通線の開業まであと1年。いよいよ両社の直通運転が目前に迫ってきている。相模鉄道と東急電鉄は3月31日、東急電鉄元住吉検車区にて、報道関係者向けに鉄道ネットワーク7社局の車両撮影会を実施。東急電鉄を介して相互直通運転を行う鉄道各社局の車両を含め、7種類の車両が元住吉検車区に集結した。 相鉄・東急直通線開業まであと1年。鉄道ネットワーク7社局の車両撮影会を実施 車両撮影の前に、相鉄・東急直通線の事業概要について説明する時間が設けられ、東急電鉄 鉄道本事業部の小口正紀氏が説明を行った。相鉄・東急直通線は、羽沢横浜国大駅から日吉駅まで約10kmの連絡線として現在も整備が行われている。事業整備手法は、都市鉄道等利便増進法にもとづく上下分離方式。整備主体である鉄道・運輸機構が施設を建設・保有し、相模鉄道・東急電鉄がそれぞれ営業を行う。 1月27日の発表では、今後の作業がスムーズに進むことを
東急田園都市線は渋谷駅から東京メトロ半蔵門線に乗り入れていますが、かつては別のルートから都心アクセスが計画されていました。もしかすると、「大きな丸ノ内線」のような線形になっていたかもしれません。 「半蔵門線乗り入れ」が決まるまでの道のり 渋谷と中央林間をむすぶ東急田園都市線は、東京メトロ半蔵門線に乗り入れて東武線方面にも足を延ばす、広大な鉄道ネットワークの一部となっています。このネットワークの原点となったのは1977(昭和52)年、渋谷~二子玉川間の地下新線「新玉川線」の開業でした。 東急田園都市線の8500系電車(恵 知仁撮影)。 それまで渋谷~二子玉川は「東急玉川線」という路線で、路面電車がトコトコと東京の街を走っていました。いっぽう田園都市線は二子玉川を起点に長津田方面へ伸びる路線でしたが、大井町線とはほぼ一本の路線のような扱いでつながっており、そもそも1966(昭和41)年から19
相鉄・東急新横浜線の開業により、6社局9路線にまたがる直通ネットワークが完成しますが、新横浜直通をめぐっては東武と西武で方針が分かれました。「新幹線駅へ乗り換えなし」。メリット・デメリットを時間・運賃の点からも考察します。 東武と西武で分かれた「新横浜乗り入れ」の判断 2023年3月の開業に向けて準備が進む東急新横浜線・相鉄新横浜線。その運行形態は相鉄線と東急目黒線、そして目黒線と既に直通運転している東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道線、都営地下鉄三田線がメインルートになると見られますが、東急東横線と東京メトロ副都心線にも一部の列車が直通運転を行います。 拡大画像 東武は東急新横浜線への直通を決定した。写真はイメージ。 現在、副都心線には東横線以外にも東武東上線と西武池袋線(西武有楽町線、狭山線含む)が乗り入れていますが、今回の発表で明らかとなったのは、東武のみ新横浜線直通列車が設定され、西武
相模鉄道、東急電鉄、東京地下鉄、東京都交通局、埼玉高速鉄道、東武鉄道、西武鉄道の7社は、「相鉄新横浜線・東急新横浜線」を2023年3月に開業予定と発表した。 「相鉄・JR直通線」「相鉄・東急直通線」完成路線図(神奈川東部方面線事業) 相鉄新横浜線・東急新横浜線は、相鉄本線・いずみ野線、東急東横線・目黒線に接続し、東京メトロ南北線・副都心線、都営三田線、埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線、東武東上線まで直通運転を行う。7社局14路線を結ぶ広大な鉄道ネットワークを形成することで、所要時間の短縮、乗換回数の減少など交通利便性・速達性が向上する。 所要時間は二俣川駅(横浜市旭区)から目黒駅が約39分、海老名駅から目黒駅は約54分。東急新横浜線の新横浜駅から渋谷駅は約30分。 相鉄新横浜線・東急新横浜の開業により、「羽沢横浜国大駅」から東急東横線・目黒線日吉駅までの約10キロメートルの路線には東急新横浜線
鉄道・運輸機構と相模鉄道、東急電鉄は27日、相鉄・東急直通線の開業予定時期を2023年3月と発表した。7社局14路線を結び、神奈川県央地域と横浜市西部から東京23区西部、東京多摩北部、埼玉中央地域・西部地域に至る広域的な鉄道ネットワークが形成される。 相鉄・東急直通線の開業により、7社局14路線の鉄道ネットワークが形成される 相鉄・東急直通線は羽沢横浜国大駅(相鉄・JR直通線)から日吉駅(東急東横線・目黒線)まで結ぶ約10.0kmの路線。鉄道・運輸機構が整備主体として工事を進め、相模鉄道と東急電鉄が営業主体となって事業を行う。 現在の工事状況に関して、トンネルや新横浜駅・新綱島駅の土木工事がおおむね完了し、おもに軌道・電気・駅舎建築および機械設備工事を行っていると説明。これらの工事完了後、鉄道・運輸機構で実施する鉄道施設の検査、相模鉄道と東急電鉄による乗務員の訓練運転、国土交通省による完成
2023年3月開業へ 相鉄・東急新横浜線は建設中の鉄道新線です。東急が日吉~新横浜間5.8km、相鉄が新横浜~西谷間6.3kmを建設中で、開業後、両線は直通運転を行います。このうち、相鉄線の一部区間(羽沢横浜国大~西谷間2.1km)については、JR直通線として開業済みです。 全線開業は2022年度下期とされてきましたが、東急電鉄と相模鉄道は、開業時期が2023年3月になる見通しと正式発表しました。 開業後の運行区間も公表され、メトロ副都心線、東武東上線、都営三田線、メトロ南北線、埼玉高速鉄道線と直通運転します。最大で海老名・湘南台~小川町・西高島平・浦和美園間が相互直通区間となるわけです。 一方、メトロ副都心線と直通運転をしている西武池袋線は、乗り入れ先から外れました。 画像:東急電鉄プレスリリース 日中10~15分間隔 相鉄・東急直通線の運行概要も公表されました。それによりますと、1時間
東武鉄道が回数券を2021年9月限りで廃止し、代わりに「トブポマイル」を導入すると発表しました。概要を見てみましょう。 首都圏2社目 東武鉄道は、2021年9月30日限りで、普通回数乗車券、時差回数乗車券、土・休日割引回数乗車券の発売を終了すると発表しました。購入した回数券は利用期間まで使用できます。また、身体障がい者用回数券、知的障がい者用回数券、通学用割引回数券(放送大学生用・通信制高等学校生用)は発売を継続します。 回数券の廃止は、京阪電鉄やJR西日本、西鉄など、西日本の鉄道事業者で広まっています。首都圏の大手私鉄では小田急が回数券を廃止したのに続き、2社目です。 ただ、小田急は回数券を廃止した代わりにチケット10という類似きっぷを発売しています。利用時に表紙が必要な10回分のきっぷで、金券ショップ対策をした回数券的なチケットに変更した形です。 トブポマイルを開始 東武鉄道は、小田急
4月の終わりから、首都圏の鉄道各社が決算の概要を発表し始めた。5月9日現在のところ、発表を終えているのはJR東日本、京王電鉄、東武鉄道、京成電鉄、相鉄ホールディングスである。そのほかの会社は、今月中に発表が行われる予定である。 どの決算も、新型コロナウイルスによる影響が大きく、そのために営業利益や経常利益が悪化、今後の見通しは立てられないと記している。 JR東日本、台風とコロナの影響が大 JR東日本の20年3月期の決算を見ると、台風19号や新型コロナによる影響が大きい。JR東日本単体でも営業収益や運輸収入は8期ぶりの減収であり、前期比2.5%減となっている。営業利益は25%減、経常利益は26.7%減、そして純利益は36.7%減となっている。 グループ全体で見ても減収減益であり、営業収益は1.8%減、営業利益は21.5%減、経常利益は23.4%減、純利益は32.8%減となった。 運輸事業は、
東武伊勢崎線と東京メトロ日比谷線の直通で、「THライナー」という通勤ライナーが登場します。わかっていることの全詳細をまとめてみました。 ロング・クロスシート車を投入 「THライナー」は、東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)久喜駅~東京メトロ日比谷線霞ケ関・恵比寿駅間を運転する座席指定列車です。上りは恵比寿行き、下りは霞ケ関始発です。2020年6月6日に運転を開始します。 車両は東武鉄道70000系をベースに新造した、ロング・クロスシート転換車両70090型を使用します。「THライナー」として運転するときはクロスシートの全車指定席となります。東上線の「TJライナー」と同じような形態と考えればいいでしょう。 画像:東武鉄道プレスリリース 内装では、ハイバック仕様の座席を採用。「TOBU FREE Wi-Fi」を提供し、各座席にコンセントやドリンクホルダー、荷物フックを用意します。 画像:東武
自己中心的! “思惑”が見え隠れする「えこひいき」路線図:あなたの知らない路線図の世界(1/2 ページ) 企業を訪問する前に、Webサイトで「交通アクセス」を確認しておく人も多いだろう。最寄り駅からの経路のほか、商業施設などは「車でお越しの方」「電車でお越しの方」と交通手段ごとに案内が記載されていることもある。路線図マニアとしては、この「電車でお越しの方」が見逃せない。企業が交通案内のために独自に路線図を作っている場合があるからだ。 例として、六本木ヒルズのWebサイトに掲載されている路線図を見てみよう。六本木ヒルズの最寄り駅は六本木駅と麻布十番駅。この2つの駅を中心に、路線図に載せる駅や路線を絞り、「六本木ヒルズに来るための路線図」に特化させている。 鉄道会社の路線図が路線全てを網羅するのに対し、企業の路線図は自分のところへ導くことを目的としている。このため、企業が作った路線図は「自己中
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