点字をなぞりながら子供たちに絵本を読み聞かせる全盲の保育士、小山田みきさん=大阪市天王寺区で、幾島健太郎撮影 大阪市の昨年度の保育士採用試験で、受験資格を満たしている全盲の女性が点字での受験を認められず、門前払いされていたことが、関係者への取材で7日分かった。同市こども青少年局は「特別の配慮はできない」と説明するが、識者から疑問の声が上がっている。女性は国家資格の保育士資格を持ち、私立保育園で8年にわたる実務経験もある。女性は「今秋の試験に挑戦したい。障害を理由に、受験さえ認められないのは納得できない」と訴えている。【遠藤哲也】 大阪市在住の小山田(おやまだ)みきさん(31)。未熟児網膜症のため全盲になった。幼稚園での楽しい思い出が心に残り、保育士を目指して、京都市の華頂短大幼児教育学科に進学。01年、保育士資格を取得した。小山田さん以外に、全盲の保育士は「聞いたことがない」(厚生労働省)