「平成の凌雲閣」とも呼ばれる、マルハン松竹六区タワーの建設が遅れている。当初は2014年12月の開業を目指していたが、いまだに建設に着手できていない。 同タワーは、劇場と遊戯施設、飲食店などの複合施設だが、マルハンと松竹は建設費の高騰を理由に設計を見直している。3月28日付日本経済新聞では、建設の遅れについて「マルハンと細部を検討中」(松竹)、「公演内容も含め、劇場の形を見直している」(マルハン)と伝えている。建設計画をめぐり、松竹とマルハンの不協和音が表面化したかたちだ。 浅草六区を再びエンタメの聖地に 日本初の電動エレベーターを備えた、高さ52メートルの八角塔・凌雲閣(通称・浅草十二階)は1890年に誕生した。しかし、1923年に発生した関東大震災によって倒壊してしまう。 「浅草六区に凌雲閣を再建させたい」というのが、地元である台東区の長年の夢だった。12年には、隣接する墨田区で東京ス