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前回は、アナログ回路を理解する上で、最も重要で、基本的な法則であるオームの法則と、オームの法則に現われるインピーダンスについて説明しました。今回は実際に、抵抗(R)やインダクタ(L)、コンデンサ(C)の直列回路や、並列回路のインピーダンスを考察し、そこに現われる現象を調べてみます。これらの回路では、インピーダンスが極端に大きくなったり、小さくなったりする「共振」と呼ぶ興味深い現象が、ある決まった周波数で発生します。抵抗とインダクタだけ、あるいは抵抗とコンデンサだけでは作り出せない、無限大やゼロに近い大きさのインピーダンスを生み出すことができるのです。共振現象をうまく利用すれば、特定の周波数の信号だけを抽出するフィルタ回路や、周波数精度が高い発振回路などに応用できます。そこで今回は共振現象について解説しましょう。 LとCの勝負 図1(a)に抵抗とインダクタ、コンデンサの直列回路、図1(b)に
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「アナログ」という言葉を聞くと「古い」、「時代遅れ」、「頑固親父」なんていう印象を持つ人が多いかもしれません。アナログは「アナクロニズム(時代錯誤)」と語感が似ていることが原因かもしれませんが、アナログ回路の世界は楽しいものなのです。本連載では、これからアナログ回路設計に携わる方などを対象に、アナログ回路の役割や重要な要素回路の動作などを説明します。アナログ回路設計の楽しさを多くの方に分かって頂けると、減少する一方のアナログ回路設計者が少しでも増えるかなと思っています。1回目の今回は、アナログ回路の役割や回路設計の全体像を紹介します。 アナログは無くならない 「アナログ(analog)」の語源は、「analogy(類似性)」だと言われています。ここでは、アナログという言葉を「連続している」という意味で使うことにします。アナログ回路では、扱う信号の状態変化が不連続になることはありません。 今
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