清谷信一(軍事ジャーナリスト) 【まとめ】 ・部品共通化が図れず、C-2の開発予算は大幅に高騰。 ・C-2は舗装された滑走路以外では運用不可。 ・C-130Hの近代化、より新しく小さな輸送機の調達が望まれる。 航空自衛隊は国産のC-1輸送機の後継として同じく国産のC-2輸送機の調達を進めている。だが、空自が調達予定しているのはC-2のみである。空自はC-130Hを16機保有しているが、調達は昭和56年度からであり老朽化が激しい。空自には実戦を想定したまともな輸送機のポートフォリオを組むという意志がまったくなく、単に国産のC-2輸送機の調達自体が目的化しているように思える。そのC-2も色々と問題のある機体だ。C-2の調達は中止して、まともな輸送機のポートフォリオを再構築すべきだ。 C-2の開発は海上自衛隊のP-1と同時開発することによって、部品を共通化して開発費や調達コストを低減できるとされ