大阪・梅田の駅前地下道の拡幅工事に伴う立ち退きを拒否し、大阪市が強制撤去を検討していた老舗串カツ店「松葉」は16日、自主的に退去することを決めた。代理人弁護士への取材で分かった。16日夕、大阪市に自主撤去を申し入れたという。 また、大阪高裁が15日付で、退去命令の執行停止を求めた松葉の申し立てを退ける決定をしたことも判明。松葉側が大阪地裁の却下決定に対し、高裁へ即時抗告していた。 代理人は自主退去を決めた理由について「裁判所の決定を受けた判断」としており、強制撤去が事実上避けられなくなって追い込まれた格好。退去日は今後決める。 市が立ち退きを命じた松葉を含む5店舗のうち、チケットショップも16日で営業を終了し、17日に市に明け渡すと明らかにした。 松葉の店舗は昭和17年の地下道開通後、60年以上にわたり営業。旅行ガイド本に紹介されるなど親しまれていたが、市は周辺の再開発による地下道の拡幅工