『稼がない男。』(同文舘出版) 『稼がない男。』(同文舘出版)は手取り11万のフリーター男性と15年以上付き合っている、あるアラフィフ女性の自叙伝だ。最初は2人とも大企業に就職するが、企業で働くことが性に合わなかった彼氏はフリーターになり、売るでもない絵を気ままに描く生活を、彼女は転職をくり返した末にフリーランスの道を選ぶ。 「ヨシオ(彼氏)がずっとフリーターでいるわけはないだろうと思っていたけれど、ほんとにずっとフリーターだった」と語る著者の西園寺マキエ氏。今作では、アラフィフになってもまったく生き方も考え方も変わらない男と、年を重ねるごとに変わりゆく女の心境を描くと同時に、「未婚」「フリーランス」という属性の中で感じた生きにくさについて綴られている。結婚を選ばないカップルから見えた社会とは、そして「生きにくさ」の正体とは? ――『稼がない男。』は結婚しないカップルの話、消費社会に乗らな
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