左から、もりおか女性センター起業事業部リーダーの水野奈津代さん、同センター長の田端八重子さん、同副センター長の内田洋子さん それはある村からきた「農家の嫁」だった。自分で漬けた梅干しを売って小さなビジネスを始めたい。そう考えた彼女は、車で数時間かけ、岩手県盛岡市にある「もりおか女性センター」で開かれた、女性のための起業塾に参加した。 ある日彼女は商品の「値付け」を考えるセッションで、中小企業診断士と向き合っていた。樽一杯に漬けた梅干しに、彼女が付けた値段は「1パック500円」。「本当にその値段でいいの?」と中小企業診断士に尋ねられると、すぐ弱気が出て「じゃあ、350円」と値下げした。 値付けの根拠はこんな具合だ。梅の実とシソは自分の庭で取れる。樽は「2代前のばあさま」が作ったもの。だから「お金をかけて買ったのは塩だけ。塩代のもとが取れたらいい」。対話を進めるにつれて、分かったことがある。そ
![自己肯定感が低い「農家の嫁」に逃げ道を! 「女性が輝く社会」最後の砦に挑む東北起業支援の現場(治部 れんげ) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/372489352b9b4007716378b7b6e9d2b937a5088a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fcommon%2Fimages%2Fv3%2Fmeta%2Ffb_ogp-image.png)