今回は日本の軍艦、輸送船が多く撃沈されたパラワン諸島、またその周辺の主に花崗岩できりたった海岸沿いの岸壁に無数ある洞窟の中を調査しました。ボートを岸壁に横付けし岸壁に飛び移るのですが、途中、落石による負傷者あり。大事には至らなかったものの、まるでナイフの刃のような花崗岩を登るのはそれなりにリスクが付きまとう。 それにしてもフィリピンは至る所に洞窟がある。今だ38万体の日本将兵のご遺骨が発見されていません。限られた時間の中で遺骨を探すわけです。ですから見落としてはならないと目を凝らして船上から洞窟を探すのですが、本当にきりがないほど洞窟だらけ。「もう遺骨は見つからない」といった意見もあるそうですが、私にはその意味が分からない。確かに戦後、フィリピンにて頻繁に遺骨収集が行われた時期がありますが、全ての地域に及んだわけではありません。それに全ての地域を隈なく捜索するのにはどうしても限界がある。