JA前橋市(前橋市富田町、前原良男組合長、組合員数2万4703人)は16日、畜産部の男性職員(36)が、組合員でつくる九つの振興団体の口座から計約1900万円を着服していたと発表した。職員から弁済されておらず、同JAは近く業務上横領容疑で前橋東署に刑事告訴する方針。 同JAによると、男性職員は、酪農家、肉牛農家などがつくる九つの振興団体の事務事業を担当。各団体の農協口座の預金通帳や印鑑を預かり、預金を出し入れできる立場にあったことを利用し、2007年3月から11年7月まで、約3万~80万円を計400回にわたって引き出していた。 このうち約1500万円分は国、県、前橋市から9団体に、繁殖用の和牛を購入するためなどに支出された補助金で、残る400万円分は組合員の会費などという。 組合員には本来より少ない金額の補助金が支払われたり、預金通帳を示す際には他口座から穴埋めしたりしていたため、不正発覚