Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 米Harvard Universityと米MIT、ドイツのZuse Institute Berlinによる研究チームが発表した「Active entanglement enables stochastic, topological grasping」は、複数の細長い触手の集合体で物体をつかむソフトグリッパーを提案した研究報告だ。空気を送ると伸びた触手は丸まり、壊れやすいものや不規則な形状のものをつかむ。 今回は自然界からヒントを得て、クラゲが獲物をつかむのと同じように、細長い触手の集合体を使って物体を絡め取る、新しいタイプの柔らかいロボットグリッパーを提案する。 個々の触手は単独では弱いが