ブックマーク / brevis.exblog.jp (6)

  • 見えない非効率 ー 今、動いているんだからいいじゃないか | タイム・コンサルタントの日誌から

    新任の取締役が、あるとき担当する事業部の支社を見に行った。一通り見学し、支社長らと懇談した後、かえろうとしたら、ある部署だけ灯りがついているのを見つけた。現場仕事はもう終業しているのに、管理部門の1セクションだけ、忙しそうに机にむかって仕事している。 「何をしているの?」と彼がたずねたところ、「社に送る書類を作成しているんですよ。毎月、数字をまとめて送らなけりゃいけないんで、残業になるんです。」との答えだ。資料を見て、さらにたずねる。「社は、この統計資料を見てどう役立てるんだろう?」「・・存じません。社にたずねてください。」 その取締役は社に戻ると、早速、送付先の企画部門にいって、その書類のことをきいてみる。すると、「ああ、その書類ですか。工場が毎月送ってくるんでね、ファイルして保管しているだけです」という。「でも、なんで工場はその書類を送ってくるのかな?」「さあ・・。」 いろいろ

    見えない非効率 ー 今、動いているんだからいいじゃないか | タイム・コンサルタントの日誌から
    koseki
    koseki 2016/11/14
    技術的負債、労力の前借りでAの経路をたどることはあると思った。少しの労力で大きな成果が出たときは、喜びつつ警戒する必要がある気がする。寡黙で勤勉な誰かにしわ寄せがいってる可能性がある。
  • リスクとは(本当は)何を指すべきか | タイム・コンサルタントの日誌から

    何年前だったか、梅雨になってもいっこうに雨が降らず、カラカラに晴れた日が続いたことがあった(このごろ毎年異常気象なのでいつのことだったか覚えきれぬ^^;)。陽光はまぶしく空が抜けるように青く、湿度も低くて、さながらカリフォルニアの気候のようだった。「空梅雨って、こんなに素晴らしい天気だったんですね。」と若い人たちは言った。たしかに、こんな6月だったら、英語で言うJune Brideという言葉の輝かしさも分かるような気がした。せっかくの結婚衣装が雨に濡れては、『晴れの日』ではなくなってしまう。 結婚式を待ち望む人にとっては、雨はありがたくないものだ。ところで同じ時、年寄り達は、毎日晴れていることを心配した。「梅雨に十分雨が降らないと、田んぼの稲が育たない」という。もう工業社会になって何十年もたつのに、いまだに生活の中心であるかのように稲作の心配をする。伝統的思考は、文化の中にかくも深く組み込

    リスクとは(本当は)何を指すべきか | タイム・コンサルタントの日誌から
  • リスクという言葉自体がリスキーである | タイム・コンサルタントの日誌から

    ビジネスにおけるリスクを語る際、非常に厄介な事実が一つある。それは、「リスク」という語の定義がうまく定まっていないことだ。Aという人の語るリスクと、Bという人の受け取るリスクが同じ物事を指しているとは限らない。いや、違うことを言っている可能性の方がずっと高い。各人の理解にブレ(不確実性)がある。リスクについて語ることは、それ自体がすでにリスキーな事なのだ。 たとえば、人に「最近遭遇したリスク事象の例を挙げてください」と質問したとしよう。たいていの場合、返ってくる答えは「発注先が納期を一月半も遅らせてきたんです」とか「先月自転車で事故りまして」といったものだ。これらは実際に起きてしまったトラブル事象、すなわち『issue』(問題)である。リスクという語は、来は起きる前の可能性を指す概念のはずである。だから、「発注先の手際がまずくて納期に遅れそうになり、気を揉みました」とか「自転車のブレーキ

    リスクという言葉自体がリスキーである | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 安全と危険の境目をはかる | タイム・コンサルタントの日誌から

    先日、作業現場の安全に関連して「度数率」という概念を紹介したが(「安全第一とはどういう意味か」参照)、これに多少似た概念で「事故率」という尺度がある。こちらは交通輸送などで使われる数字で、一人(あるいは1台)移動距離あたりの事故発生数である。たとえば国交省の統計によれば、国内の全道路における自動車の走行台・キロあたりの「死傷事故率」は現在100件/億台キロ前後である。言いかえると、自動車で100万キロ走行すると、平均約1回死傷事故に巻き込まれる可能性があることになる。 一方、航空機についての事故率は、輸送実績1億人キロあたりの死亡乗客数=0.04人という数字がある。台と人という単位系の違いがあるが、自動車1台に乗る平均人数は知れているから、両者を比較すると、自動車よりも飛行機の方がはるかに「安全」である、ということになる。実際、わたしの知るアメリカ人は北米と東南アジアを頻繁に往復する仕事

    安全と危険の境目をはかる | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 安全第一とはどういう意味か | タイム・コンサルタントの日誌から

    ある時、友人がやってきて「車を2,3日貸してくれないか」という。小規模な引越をしたいので車が入り用なのだという。レンタカー代ほどではないが借り賃も払うから、といって謝礼を菓子折と一緒に置いていった。 さて、数日たって友人が返しに来た車を見て驚いた。フェンダーから左のボディにかけてへこみが入り、サイドミラーも折れている。どうして、と聞いたら「左折時に不注意で障害物に引っかけてしまって」という。そして、「すまんすまん。でも、車両保険には入っているんだろ? たいしたことはないから、すぐ直るよ。事故は一定の確率で起きるもんなんだ。」・・そんな風に友人が言ったら、あなたなら、何と答えるだろう? 「いや、車なんか大丈夫。それより君に怪我がなければ、何よりですよ。」こう答えられるほど、寛大な度量はわたしには、無い。たぶん頭に来て、「馬鹿野郎! 人の車を事故っておいて、その言いぐさは何だ。確かに保険にゃ入

    安全第一とはどういう意味か | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 必要な人はいつもたった一人しかいない | タイム・コンサルタントの日誌から

    客先でのヒアリング日程が急につまずいたのは、帰る日の直前だった。見積のための概略の要件定義を進める中で、次回は工場の生産スケジューリングについて、詳しく聞きたいと申し出たところだった。その出張では、機密性の高い工場の実物見学は許してもらえなかったが、かわりに各工程のビデオ映像を見せてもらって、だいたいの様子は理解できたと思った。製造実行系および制御系システムの構成も、およそつかむことができた。あとは計画系だ。けっこうこの工場のスケジューリングはややこしいに違いない。社からの受注オーダーに対して、どう製造指図を展開してひもづけていくのか・・・ ところが、相手方の管理者からかえってきたのは意外な答えだった。「スケジューリングはルールが複雑すぎるから、システム化しなくていいよ。」 驚いた私は、計画と実行は生産管理の両輪で、両者がかみ合わないと工場の真の能力は上がらないのだ、と説明した。そして、

    必要な人はいつもたった一人しかいない | タイム・コンサルタントの日誌から
    koseki
    koseki 2006/03/13
    ホワイトカラーは自分の仕事を自分以外で代替不可能になるよう行動しがち。予め代替可能になるよう設計すべき、という話。ペアプログラミングを連想。
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