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ブックマーク / shinka3.exblog.jp (11)

  • インフルエンザウイルスは殺せる | 5号館を出て

    4月に秋田県・十和田湖で見つかったオオハクチョウに続き、北海道の別海町および網走管内佐呂間町で見つかったオオハクチョウの死体から、強毒性の鳥インフルエンザウイルス「H5N1型」が検出されたというニュースは道内に小さな波紋を起こしています。円山動物園では、子ども動物園の水鳥などが外出禁止になってしまったようですが、今のところ道民にパニックを引き起こすというような事態には至っていないようです。 悪気はないのだと思いますが、ニュースを商売として発信している以上、マスコミがニュースを流す時には、一人でも多くの読者を惹き付けようとする結果、どうしても大きなニュースとして送り出したいという潜在意識が働くのではないかと思われます。 その結果、こういうニュースを読んだあとで「では、とりあえず我々はどうしたらよいのか」という疑問は解けず、不安な気持ちにされたまま放っておかれるような気持ちになることが多いもの

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  • 若い女性は男性に比べて語学学習能力が高い | 5号館を出て

    ちょっと前(3月5日)のニュースになりますが、Scientific American のニュースに気になる記事がありました。 Girl Talk: Are Women Really Better at Language? 現象としては40年くらい前から、少女の方が少年よりも語学の学習能力が高いことは知られていたらしいのですが、その生物学的理由はわかっていなかったのだそうです。 私も昔から、現実に出会った人や、テレビなどで見た人の中で、明らかに若い女性の中には、ものすごくネイティブに近い英語を話す人が多いという印象を持っていましたので、この記事にはとても興味がわきました。 それが、少年と少女の脳における言語処理の違いによるのだということが、わかったという記事です。論文はNeuropsychologiaという雑誌に出ているようです。(私は、まだ見ていません) 少女はもともと言語を処理する脳部位

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  • 弱きを助ける2ちゃんねる | 5号館を出て

    今朝の朝日朝刊1面に「佐川子会社が二重派遣 グッドウィル労働者 改善命令へ」というニュースが出てました。ああまたそんなニュースか、と読み飛ばしていたのですが、社会面にあった関連記事を読んで目が醒めました。 1面の記事だけ読むと、なんということのない事実が淡々と書かれています。 SGL(佐川急便グループで物流大手の佐川グローバルロジスティクス、東京)は04年11月から07年8月まで、グッドウィルから派遣された労働者延べ約1万1000人を、浜松市内の大手通信販売会社の倉庫に送り込んで働かせていた。1回の派遣で最大数十人程度とみられる。二重派遣は雇用責任があいまいになり、派遣企業の手数料(中間マージン)もかさむため禁止されている。 とまあ、要するに孫派遣で中間搾取をしていたということなのですが、社会面には関連記事として1面の記事の中にある「派遣労働者の申告をきっかけに昨年8月、静岡労働局が立ち入

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  • タミフルを飲むか飲まないか 【追記:厚労省方針変更】 | 5号館を出て

    タミフルを飲んだ直後に異常な行動を起こして、比較的若い青少年がビルから落下したり、交通事故にあったりするケースがかなりの数、報告されています。 もちろん、タミフルを飲んだ後に異常な行動が多発しているという「現象」があるからといって、タミフルが異常行動の「原因」であるということにはなりません。それは「科学的に正しい判断」だと思います。柳沢厚生労働大臣は、タミフルと異常行動の因果関係が明らかかどうかがはっきりしていないので、国としては注意を喚起したりしない方針だと発表しているようです。 しかし、一方でタミフルが安全であることが証明されたわけでも、もちろんありません。現時点で「安全である」と判断することもできないというのが、「科学的な態度」だと思います。こういう場合はどうしたら良いのでしょうか。 そもそも、我々はこうした安全性問題に関して、あまりにも政府に頼りすぎているのではないかと感じることが

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  • ポスドク1万人計画の次は早期退職教員1万人計画 | 5号館を出て

    ポスドク1万人計画が始まって10年以上経ったと思います。そろそろ、気で対策を考えなければならないはずです。 というわけで、提案があります。国立大学の教員1万人に早期退職優遇措置を行って、そのあとに1万人のポスドクを大学に就職してもらってはどうでしょう。 今や、大学教員への風当たりもとても強くなってきており、中年哲学徒さんの情報によると、指導力不足の大学教員をたたき直すために教員研修(FD=ファカルティ・ディベロップメント)を義務づけることになったのだそうです。 つまり、文科省としては今の大学教員のほとんどが満足できる教育能力を持っていないと判断しているということでしょう。まあ、そもそも大学教員には教員免許もなく、採用される際に教育能力の判定をされるということもほとんどないのが大学教員採用の実態ですから、そうなっても不思議はないのですが、それがいわゆる研修程度でなんとかなるものでしょうか。

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  • 教育再生会議は教育絶命会議だった 【追記 「出席停止」見送り】 | 5号館を出て

    私の愛読ページのひとつになっている「世相」さんのサイトの今日のエントリー「そんなこと 出来るの?」で、衝撃的な文章に出会ってしまいました。 元記事も探してみたのですが、見つからなかったので申し訳ないのですが孫引きさせていただきます。 毎日新聞(11/27)から 政府の教育再生会議(野依良治座長)が来年1月にまとめる中間報告の原案が27日、明らかになった。教員の指導力を適切に把握するため、保護者も評価に加わり、指導力不足の教員の研修や配置換えを徹底すること柱になっているようだ。 ・・・・・ 教員評価に関し、政府の規制改革・民間解放推進会議は昨年12月の答申で「児童・生徒・保護者による教員評価」の導入を提唱。学校運営協議会制度でも教員の任用に保護者の意見を反映させる制度が実施されている。再生会議はこうした枠組みを念頭に、 ・・・・・ 私がショックを受けたのは、「『児童・生徒・保護者による教員評

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  • 正直者が馬鹿を見る | 5号館を出て

    今回の高校の単位偽装問題は、政府および文科省の「政治的判断」により、履修時間を軽減して単位を履修したとみなすことで決着が計られようとしています。 これにより、単位を偽装した高校の責任も、それを見逃した各地の教育委員会の責任も、さらにそれらすべての責任を負うべき文科省の責任もうやむやになるような気がします。しかし、それは単にうやむやな解決というわけではなく、政府・文科省が教育委員会・学校(校長)の処罰を見逃すという「貸し」を作ったうえでの決着という形をとっていますから、学校(校長)・教育委員会は今後しばらくの間は文科省や政府に頭が上がらないという状態になるでしょう。 逆らおうとしたら、責任を追及するぞと脅されるかもしれないからです。 そんな中、茨城県立高校に続いて、愛媛県立高校の校長先生が未履修問題について県教委の指導を求めたとみられる内容の遺書を校長室に残して自殺してしまいました。 今回の

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  • イスラエルならよくて北朝鮮ならダメなこと | 5号館を出て

    教育現場では、学生に対してダブル・スタンダードを行使することが、もっとも学生の信頼を失う近道です。学生同士は複雑なネットワークでつながれていますから、教員が相手によって基準を使い分けているというような噂はたちまち広まってしまい、そういう教員は有利な扱いをした学生を含めたすべての学生から非常に否定的な評価を受けてしまいます。いったん否定的な評価を受けると、回復するまでにはかなりの時間と努力が必要です。 そういうわけで。同じ行為の場合にはそれが自分に賄賂をくれる金持ちの優等生の行為であろうが、貧乏で不真面目な学生のした行為であろうが、同じように対応することが無関係な人間も含めた社会関係を営むためにとても重要な意味をもってきます。 時にはそれが相手によってではなく、こちらの状況(忙しいとか非常に疲れているとか)であったとしても、評価に手加減は加えてもらえないものです。若者は正義感が強いという言わ

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  • 拘禁の「日当」が3000円! | 5号館を出て

    読んでいただければその通りのことが書いてあるだけなのですが、いろいろと考えさせられます。 間違えて逮捕されて裁判にかけられた結果、無罪が確定した場合には補償金が出るということは聞いたことがあります。しかし、補償といえばいわば警察・検察が間違った逮捕・拘禁をしていたことの賠償ともいえるものですから、十分にその「罪」をあがなうに値する額でなくてはならないと思います。 ところが、この公示を読むと133日分39万9000円となっています。電卓をたたいてみると、きっちりと割り切れて、なんと1日3000円です。無実の罪を着せられて逮捕され、拘留され、裁判にかけられて、さんざん犯人扱いされたあげくの無罪です。それに対して、申し訳ありませんでしたということはどこにも書いていませんし(謝るのは裁判所ではなく、警察・検察でしょうから書いていなくても良いのかもしれませんが)、なんだか偉そうに日当3000円を遣わ

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  • 科学者のブログ | 5号館を出て

    日発刊のNatureのNewsにおもしろい記事が載っています。 トップ・ファイブ・サイエンス・ブログというタイトルです。 要約を訳してみます。 科学者によって書かれているウェブログというのは比較的珍しいが、そのうちのいくつかのものは非常に人気があることが示されている。テクノラティのブログ検索エンジンによって調べられた4670万のブログの、トップ3500の中に5人の科学者のサイトがランクインしている。Declan Butler が彼らに成功の理由をインタビューした。 こういう前書きのあとに、5つのサイトが紹介されています。 第179位 Pharyngula モリスにあるミネソタ大学の生物学者であるPaul Myersのサイトです。彼はインタビューに答えて、科学者は自分の専門領域の話をブログに書くのは簡単ですが、私は教室で学生に話すときのように大切なことだけをわかりやすく書くようにしています

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  • 政治に翻弄される科学者 (横田めぐみさん遺骨事件) | 5号館を出て

    北朝鮮に拉致されたまま行方不明になっている横田めぐみさんの「遺骨」をめぐって、日北朝鮮だけではなく、自然科学の世界では権威以上のものを持つ科学雑誌Natureと日政府が交戦状態になっています。 日北朝鮮は当事者同士ですが、言うなれば第3者としてその間に登場したNatureと日政府の間に見解の相違が生じたとすると、日にとってははなはだ立場が悪くなったと言わざるを得ません。 そもそもの発端は、昨年遅くに北朝鮮から渡された横田めぐみさんの「遺骨」のDNA鑑定結果です。私も昨年の12月9日のエントリーで書いていますが、DNA鑑定をやったのは日だけ、しかも科学警察研究所ではDNAを抽出できずに判定不能という結果を出しているんにもかかわらず、日政府は帝京大学の判定結果を採用して、「遺骨は横田めぐみさんのものではない」という判断を公式見解としているようです。当然にも北朝鮮は反論し、結果

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