1980年の旗揚げ以来、演劇にマンガと活劇とロックを持ち込み、独自のエンターテインメントを築き上げてきた劇団☆新感線。小劇場のにおいを残したまま商業演劇の一角を担う劇団へと成長した、稀有な存在だ。主宰のいのうえひでのりさんに、演劇的なルーツや先行世代への思い、日本の演劇をめぐる状況について話を聞いた。(聞き手/島﨑今日子、構成/長瀬千雅) ――最初に見た芝居はなんでしたか。 正確には覚えていませんが、「こういうことをやっていきたいな」と思ったきっかけはやはりつか(こうへい)さんの芝居です。 ――おいくつぐらいの時でした? 高校生ですね。 ――福岡の劇場で? いや、テレビです。「若い広場」という。 ――NHKが60年代70年代にやっていた若者向け番組ですね。 テレビスタジオの中に簡易なステージを作って『戦争で死ねなかったお父さんのために』のダイジェスト版をやったんですよ。テレビでやるぐらい大
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