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  • 自我の境界線はどこにあるの?『空が灰色だから』の阿部共実作品特集 | 本が好き!Bookニュース

    今年もたまごまごさんに原稿を依頼しました。今回は、昨年から話題騒然の阿部共実特集です。先日、代表作『空が灰色だから』の最新刊と、最初期からの短編を集めた作品集『大好きが虫はタダシくんの―阿部共実作品集』が刊行されました。読者の不快感を煽るような独特の表現を用いて、社会生活の不安を描く阿部共実の魅力とは何なのでしょうか。 阿部共実の作品を最初に読んだとき、つよく印象にのこったのは虫でした。 虫には「群体で行動することが多く、単体で生きていくことができない」というイメージがあります。 群れの中で何らかの役割をになって、初めて生きていけます。 でも人間は違う。一人でも生きられる。ゆえに、自我がある。 自分は他人と違う。社会と違う。一個人である。こうやって認識することで、「自分」を考えるきっかけができる。 それが、阿部共実作品ではゆらぎます。 強烈な自意識過剰と、自他の境界線の崩壊。自分はこう思っ

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  • 文豪が作品に込めた歌姫の歌声を聞く『カフカと〈民族〉音楽』 | 本が好き!Bookニュース

    2012.12.21 posted by honzuki / Category: 新刊情報 / Tags: 古典, 哲学・思想, 芸術・美術, 音楽小説の中で描かれた音楽を聞いてみたい」と思う人は多い。しかし、どんなに頑張っても、作品世界の中で鳴り響いている音を読者が聞くことはできない。今回取り上げる『カフカと〈民族〉音楽』は、ある意味でその困難な試みの記録だ。著者の池田が耳を傾けようとするのは、タイトルにあるとおり文豪カフカの作品。それも晩年の短編に登場する、「ネズミ族」という架空の一族の歌姫の歌声だ。 『カフカと〈民族〉音楽』で池田は、カフカが生きた時代の音楽、そしてその時代の文学と社会がいかに音楽と結びついていたのかを、詳細に紹介していく。カフカが生きた時代、それはヨーロッパの覇権をナポレオンやドイツが争い、世界中の諸地方の人々がその覇権から身を守るために民族としてまとまって立ち

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  • 聖夜に漫画喫茶で読みたいマンガ作品10選 | 本が好き!Bookニュース

    さて、残念ながらマヤ暦が終わっても世界は終わりませんでした。皆さんにはこれから聖夜を迎えていただくことになるのですが、聖夜に敢えて漫画喫茶に篭ってマンガを読んで過ごそうという猛者の皆さまのために、Bookニュースが選ぶ「聖夜のためのマンガ10選」を作ってみました。参考にしていただければ幸いです。 第1位:『空が灰色だから』 「2012年 このマンガがすごい!」ではこれが1位になると思っていたんですけどね。屈した人生を歩んでしまう、不器用な人間を描かせたら、今この人の右に出る人はいないと思います。読むと胸がえぐられますが、そのえぐられた胸に開いた穴からなぜか青空に行き交う雲が見える一瞬があったりして、さわやかな気持ちになれること請け合います。特にいまのところの最新刊第3巻の最終話は素晴らしいですね。社会的にはリア充たちがよろしくやっている筈のクリスマスの夜に、こんな作品を独りで漫画喫茶で読

    聖夜に漫画喫茶で読みたいマンガ作品10選 | 本が好き!Bookニュース
    kotafujimoto
    kotafujimoto 2012/12/21
    すげえ読みたい。が、半分くらいはこれ漫画喫茶にあるのって思ってしまった…
  • 書評でつながる読書コミュニティ - 本が好き!

    しまおの頑張りに気づいてくれたひらめが、声を掛けてくれました 島田しまおは、レストランアカシヤで働いています。 一人前の料理人になりたいので頑張っているんですけど、もうすぐ22歳になろうとしているのに、雑用しかやらせてもらえません。 …

  • 書評でつながる読書コミュニティ - 本が好き!

    谷崎や三島の匂いがプンプンする短編集。悪くはないがなんかピンとこない。 平野さんには珍しい短編集でした。 表題作は、谷崎的な変態の世界でした。 異国の地であるハンガリーのブダペストで、堕落した富豪たちに衣服を奪われ、監禁されてしまった日

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