悪夢のようなシナリオを想像してみてほしい。険しい山を登っていて、道に迷ったり怪我をしたり、その場から動けなくなったりしたケースだ。何とか連絡が取れ、救助隊が助けに来ることになっても、到着までに時間がかかり、食料が尽きてしまう可能性もある。だがそんな時こそ、ブーンと音を立てながら遭難者の元へ飛んでくるドローンの出番だ。しかも搭載されていた非常食や水、医薬品が手に入るだけでなく、救助隊が来るまでドローンの翼を食べながら待つことができる。 こうしたシナリオが現実になるかもしれない。スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)のチームが、食べられるドローンの試作品を開発したからだ。この研究は、「RoboFood」と呼ばれる、より大規模なプロジェクトの一環として行われている。RoboFoodは、人間や動物が食べられるロボットや、ロボットのように動作する食品を研究しているプロジェクトだ。 EPFLの研究