マニアックなファンに熱い支持を集める専門誌「映画芸術」の最新号(442号)が、恒例の「日本映画ベストテン&ワーストテン」を紹介している。異端児扱いされながらも国内外での評価が高い園子温監督(51)の作品がワースト1、2位に選ばれるなど、興味深いランキングだ。 「映画芸術」は脚本家の荒井晴彦氏を発行人に、独自の批評スタイルを貫いてきた季刊誌。ベスト部門は34の、ワースト部門には20の批評家・グループが投票した。 今年のベスト部門1位は、北朝鮮の帰国事業で別々に住んでいた兄妹が日本で一緒に暮らす様子を描いた『かぞくのくに』(ヤン・ヨンヒ監督)。原作の作家、西村賢太氏が映画にダメ出しするなど話題を集めた『苦役列車』も同率1位。ベスト部門に投票した映画宣伝・配給プロデューサーの細谷隆宏氏は「マイナーもメジャーも関係なく好きな映画を選んだ。期待したい監督の作品、陽の当たらないピンク映画や若手の自主映