ブックマーク / davitrice.hatenadiary.jp (6)

  • 「だれを好きになるか」を批判の対象にしていいのか?(読書メモ:『すごい哲学 世界最先端の研究が教える』 - 道徳的動物日記

    世界最先端の研究が教える すごい哲学 総合法令出版 Amazonしてもらったので読んだ。十数人以上の若手日人哲学者が「サステナブルなファッションを選ぶにはどうしたらいいか?」や「小説を読むことで人はやさしくなれるのか?」といった具体的かつ詳細なトピックについて、(主に海外の)最新論文を紹介しつつ3〜5ページで短く論じる、という。 全体的に執筆者たちは自分の書いているトピックについて距離がとれており、冷静であっさりした文体が多い。「まえがき」では「少し変わった哲学の入門書」とされているが、哲学の考え方や方法を体系的に学べる教科書といったものでもない。全体的なとりとめのなさから、「哲学・倫理学の与太話集」といった表現のほうが合っている気もする。 とくにわたし自身の生活や人生経験に関わるものとして興味のあるトピックを挙げると、「マッチングアプリで好みでない人のタイプを書くのは差別か?」

    「だれを好きになるか」を批判の対象にしていいのか?(読書メモ:『すごい哲学 世界最先端の研究が教える』 - 道徳的動物日記
    kotetsu306
    kotetsu306 2023/01/18
    世の中には一定数の「みんなが〇〇を好きなら、自分も〇〇を好きにならなければならない」と感じちゃうセルフ同調圧力勢がいて、その人々にとってイエローフィーバーは個人の嗜好ではなく規範になってしまう
  • 「愛のあるセックス」はなぜ必要か(読書メモ:『性と愛の脳科学』) - 道徳的動物日記

    性と愛の脳科学 新たな愛の物語 作者:ラリー・ヤング,ブライアン・アレグザンダー 発売日: 2015/12/09 メディア: 単行 このの概要については先日の記事でさくっと触れているので、いきなり題から*1。 このでまず面白かったのが、第4章から第6章にかけて、女性と男性が異性に対してそれぞれに抱く愛情の質の違いを分析するところだ。 第4章の「母性を生む回路」では、自分が産んだ子供を世話したいと母親が思う感情、つまり「母性愛」の存在が脳科学の観点から説明される。端的にいえば、母性愛とはプロラクチンとオキシトシンというホルモンによって引き起こされる。オキシトシンが母親に与える影響の具体例は、以下のようなものである。 人の母親が赤ん坊を胸に抱いてやる時、母親は赤ん坊の顔と目を見つめ、赤ん坊もしばしば、母親の顔を見つめ返す。母親は赤ん坊の泣き声や、赤ん坊の声に耳を傾け、自分からも声をかけ

    「愛のあるセックス」はなぜ必要か(読書メモ:『性と愛の脳科学』) - 道徳的動物日記
    kotetsu306
    kotetsu306 2021/04/20
    同じホルモンが作用してるから同じものだ、って乱暴すぎない? 脳というスパゲッティコードの中で、同じサブルーティンを使い回してるだけでしょ
  • 「社会学叩き」についての私見 - 道徳的動物日記

    出勤前に、サクッとメモ的に書いておこう。 Twitterはてなブックマークをはじめとしたネット・SNS界隈では、十年一日という感じで、相変わらず「社会学叩き」が盛んだ。 といっても他人事ではなくて、このブログでも、過去に、社会学や社会科学の現状について批判するHeterodox Academyの記事を訳したことがある。 davitrice.hatenadiary.jp davitrice.hatenadiary.jp また、わたしもちょっと関わっている『経済学101』でも、社会学を批判する記事が訳されて投稿されることがある。代表的なものは、ジョセフ・ヒースによる以下の記事だろう。 econ101.jp ヒースの記事における「規範的社会学」という言葉に示されているように、これらの記事で問題視されていることは、「社会学(社会科学)が、特定の道徳的規範・政治的規範に影響を受けすぎている」ことで

    「社会学叩き」についての私見 - 道徳的動物日記
    kotetsu306
    kotetsu306 2021/02/03
    変なことを言う社会学者を複数見かけたとしても、批判する際にどこまで主語を大きくするかは気を付けたいものだ / 飯塚の事故を「理系」にまで拡大してるブコメは主語デカ過ぎw
  • 「男性同士のケア」が難しい理由 - 道徳的動物日記

    2024/5/15 追記:この記事で取り上げているの邦訳が出版されます。 男はなぜ孤独死するのか 男たちの成功の代償 作者:トーマス・ジョイナー 晶文社 Amazon 近頃では、「これからは男性同士でもケアし合わなければならない」と言った主張がちらほらとされるようになっている。 この主張がされる文脈は様々だ。「これまでの社会は女性にケア役割を押し付けていたが、これからは男性も平等にケア役割を担うべきである」という問題意識に連なる主張である場合もあるだろう。 また、女性の恋人やがいないことで「女性からの承認」を得られないと悩んだり「孤独」になることを恐れる男性に対して、「そもそも"自分は異性のパートナーにケアしてもらうべきだ"という発想を捨てて、同性との相互にケアし合う関係を築く可能性に目を向けてみるべきだ」という批判込みのアドバイス的な意味合いで、「男性同士のケア」が提唱される場合もあ

    「男性同士のケア」が難しい理由 - 道徳的動物日記
    kotetsu306
    kotetsu306 2020/11/11
    男性が男性として他者をケアするのは生得的に難しいとして、女性を演じることで女性のように他者をケアすることはできるかもしれない。つまりバ美肉こそが正解
  • 「動物はおかずだ」デモに関して(1) - 道徳的動物日記

    仕事の休憩時間に取り急ぎ書いた) 上記の記事に関して、まず気になったのは以下の箇所。 「しかし「動物はごはんじゃないデモ行進」は、自らが肉を忌避するだけでは飽き足らず、他者の権利や自由を否定し肉の撲滅を目論んでいる。」 「憎むべきは、ヴィーガンという生き方を選んだ人間ではない。他者の権利や自由を踏みにじる行為である。」 一般的に言って、ある社会で行われる権利運動とは「その社会で認められていない、ある属性のある種の権利を、認めさせるように要求する運動」と言えるだろう。 過去のアメリカで行われた奴隷制廃止運動であれば、奴隷とされている人々(黒人)が自由に生きる権利や財産を持つ権利などを要求させる運動であった。サフラジェット運動は女性の参政権を要求する運動であったし、「子どもが親から虐待されない権利」や「子どもの自己決定権」なども子どもの権利運動の結果として認められていったものだ。 そして、「

    「動物はおかずだ」デモに関して(1) - 道徳的動物日記
    kotetsu306
    kotetsu306 2019/05/21
    今は人間と動物の間にある線引きを、動物と植物の間に引こうと言うわけね。それとも高等動物と下等動物の間かな、農作物を荒らす害虫はもちろん駆除するもんね
  • 「性別間の生物学的な差異は存在しない、という社会学者たちの宗教」 by ジェリー・コイン  - 道徳的動物日記

    The sociological religion of no biological differences between the sexeswhyevolutionistrue.wordpress.com 昨日に引き続き、進化生物学者・無神論者のジェリー・コインのブログからまたまた記事を紹介。 「性別間の生物学的な差異は存在しない、という社会学者たちの宗教」 by ジェリー・コイン アカデミック業界にはタブーであって自由な議論を行えない二つの論点が存在する、ということを私は生物学者として学んできた。第一の論点は「人種」…または、人口間の遺伝的な差異である。文化人類学者たちは、人種は「社会的に構築された」と言う。たしかに、それぞれの人種を明確に区別することのできる有限数は存在しないのだから、その限りにおいては文化人類学者たちの主張にも真実は含まれている。しかし集団間には遺伝的な

    「性別間の生物学的な差異は存在しない、という社会学者たちの宗教」 by ジェリー・コイン  - 道徳的動物日記
    kotetsu306
    kotetsu306 2016/10/10
    生得的な差があったとしても、個人差の方が大きいので政策には反映できないだろう。例えば、仮に男性が数学に優れるとしても、数学が得意な女性は平均的な男性を上回るので、女性に数学は要らないとは言えない
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