日本の代表的な文化人類学者として知られ、アイヌ民族の地位の向上にも力を尽くした大阪の国立民族学博物館の元館長、佐々木高明さんが今月4日、急性骨髄性白血病のために京都府内の病院で亡くなりました。 83歳でした。 佐々木高明さんは大阪府の出身で、立命館大学や奈良女子大学の助教授を経て、大阪・吹田市の国立民族学博物館の創設に携わり、昭和49年からは博物館の教授に就任、平成5年から4年間は館長を務めました。 佐々木さんは日本人の生活文化のルーツが中国など東アジアの照葉樹林帯にあるという「照葉樹林文化論」を提唱し、縄文文化の研究にも影響を与え、議論を呼びました。 また、財団法人の「アイヌ文化振興・研究推進機構」の理事長を6年間務め、平成9年のアイヌ文化振興法の制定にも携わって、アイヌ民族の地位の向上にも力を尽くしました。 こうした功績が認められ、平成10年に紫綬褒章、平成15年には勲三等旭日中綬章を