【カイロ=大内清】パレスチナ自治政府のアッバス議長は23日、ハムダッラー首相が提出していた辞表を受理した。フランス通信(AFP)などが報じた。パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの挙国一致政府樹立に向けた「移行期間」を担うとしてきたハムダッラー氏が、就任から2週間余りで辞任したことで、挙国一致政府構想の行方はさらに不透明なものとなりそうだ。 パレスチナからの報道によると、ハムダッラー氏は今月6日の就任以降、アッバス氏によって任命された2人の副首相との権限配分が不明確だと主張。特に経済担当副首相のムスタファ氏の権限が過大だとして、アッバス氏に是正を求めていた。 これに対しアッバス氏は、自身に近い副首相らを通じて閣内での影響力保持を狙ったとみられる。 ハムダッラー氏は辞意が報じられた後、21日にアッバス氏と会談。辞意を撤回したとも伝えられたが、23日の再会談で協議