長時間労働の是正が社会問題となるなか、厚生労働省は企業への立ち入り調査や是正勧告などをより強化しようと来年度、労働基準監督官を100人増員する方針を決めました。 企業の立ち入り調査や是正勧告などを行う労働基準監督官は3291人いますが、対象となる事業所のうち去年1年間で実際に監督や指導ができたのは全体のおよそ4%の16万9000にとどまっています。 長時間労働の疑いがある企業への監督・指導や労災の申請件数が増加し、労働基準監督官の人数不足が背景にあるということで、厚生労働省は来年度、労働基準監督官を100人増員する方針を決めました。 また、調査の初期段階の点検や相談などは労働基準監督官のOBを活用したり社会保険労務士に委託したりして負担の軽減を図るとしています。 厚生労働省は関連する予算およそ20億円を来年度の概算要求に計上し、長時間労働の是正に向けた監督指導体制を強化することにしています