経産省主導の「国プロ」はまさに「失敗の歴史」[記者会見に臨んだで写真撮影に応じるラピダスの小池淳義社長(左)と東哲郎会長=11月11日](C)時事 名を連ねた8社はいずれも、成果が生まれるとは思っていないはずだ。そもそも半導体を「安く買う」側のトヨタが利益を求める株主として拝まれる不思議な利益相反もまかり通る奉加帳。半導体の歴史に、官僚が革新を生んだ例はない。 「Only the paranoid survive(偏執症の者=パラノイア=だけが生き残る)」 半導体、いやビジネスに関わる者で、この言葉を知らない人はいないだろう。米インテルの創業メンバー、アンディー・グローブの言葉である。革新に次ぐ革新、投資に次ぐ投資によって発展してきた半導体産業において、インテルの創業者、ゴードン・ムーアが遺した「ムーアの法則(集積回路上のトランジスタの数は2年で倍になる)」と並ぶ二大セオリーとなっている。