妙高山麓に当たる新潟県妙高市の標高約1230メートル地点で、ナウマンゾウの臼歯の化石が見つかったことが4日、野尻湖ナウマンゾウ博物館(長野県上水内郡信濃町)への取材で分かった。ナウマンゾウの化石が多数見つかっている信濃町の野尻湖は標高657メートルで、今回は国内で最も高い場所での発見例となる可能性がある。同博物館によると、ナウマンゾウは平たんな場所や川沿いで生息していたと考えられており、傾斜地を登るといった行動パターンの解明につながる、としている。 見つかった化石は一つで、人間の親知らずに相当する下顎の第三大臼歯。長さは28センチあった。信濃町の住民が2013年9月に見つけて同博物館に持ち込み、学芸員の近藤洋一さん(59)が同月、形状などからナウマンゾウの臼歯と断定した。 見つかった場所は妙高山麓の川辺。発見の1週間ほど前に大雨が降り、約30メートル上流に土砂の崩落跡があった。化石の表