100%興味本位で読んでしまった 『ブータンの瘋狂聖 ドゥクパ・クンレー伝』は、中世のチベット・ブータンの仏教僧であったドゥクパ・クンレーの伝記である。 ドゥクパ・クンレー(一四五五−一五二九)は、チベット、ブータンを中心に活躍した型破りの遊行僧である。……住まいを1ヶ所に定めず諸国を歩き回り、人の眉をひそめさせるような常軌を逸した行いを憚らず、「瘋狂」(smyon pa)と称された。瘋狂(ふうきょう)というのは、一般的な風狂、すなわち「風雅に徹する、精神的な平衡を失っている」といった意味ではなく、チベット・ブータン教においては、普通の宗教者のレベルを超えた、凡人の常識では計り知れない境地に達した聖人を指す。彼らは、戒律に囚われることなく、あえて社会規範に反した行いをし、それによって形骸化した既成教団を弾劾し、仏教の本質を思い起こさせようとする者である。(本書解説、p.223) 本書冒頭の
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