東京都内の西武池袋線や西武新宿線の沿線で生活している人なら、誰もが知っているであろう中華料理チェーン「手もみラーメン 福しん」。飲食店としては珍しい青い看板と謎の顔マーク、そして、安くおいしく、確実におなかいっぱいになるメニューの数々は、地元民に愛され続けている。 しかし、「日高屋」「幸楽苑」「餃子の王将」などの大手に比べると、福しんの出店規模はかなり小さい上、目立った宣伝展開もなく、いかにも地味な存在だ。そこには、「地元密着」を掲げ、あえて拡大戦略をとらない同社特有の経営戦略があるという。 そこで、福しんの経営幹部にインタビューを行い、今どき珍しいともいえる良心的な外食チェーンの秘密に迫った。 「地元密着」のために、あえて株式上場を断念 「福しんは、創業当初から直営店舗だけです。現在、1店舗だけフランチャイズがありますが、あまり手を広げない方針でやってきました。実は、日高屋さんの会長と当