本書には、カエサル、コロンブス、マリー・アントワネット、アインシュタインといった、歴史にその名を刻む19人の偉人たちが登場する。しかし本書がスポットを当てているのは、その武勇でも、才能でも、豪勢な暮らしでも、壮絶な運命でもない。書かれているのは、偉人たちが具体的にどのように死んだのか、という死に際の物語だ。それが1人物につき1章で、大体10ページくらいでまとまっているので、どこからでも手軽に読み始められる。これは、スキマ時間に読むには最適! と、はりきって言ってはみたものの、困ったことに内容はそんなに軽くない。ギロチンで飛び散った血で道が濡れてすべる、体を切り開いて大量の血や種々の液体をかき出す、遺体の頭蓋骨から脳みそだけを取り出してスライスする……。など、とにかく血なまぐさい話がゴロゴロ出てくるのだ。筆者自身、まえがきで、゛血なまぐさい話が苦手なら、この本を読んではいけない゛と、警告を発