栃木県佐野市の石灰岩生産地で腕足動物の一種で、新種のクーペリナ属の化石が発見されたことが2日分かった。佐野市葛生化石館が発表した。同属の化石発見は国内初。約2億7千万年前の古生代ペルム紀の海洋生物で、当時、一帯は海に浮かぶ小島で、米テキサス西部に近い位置にあったことなどが分かった。 昨年夏、化石マニアの三宅幸雄氏(岐阜県)が同所の石灰岩を化学処理し、腕足動物の化石を発見、同館に持ち込んだ。 同館は古生物研究の田沢純一新潟大名誉教授に調査を依頼し、新種と、既に米国などで発見されている種を確認。田沢氏、三宅氏と同館学芸員の奥村よほ子氏の連名で、1月の日本古生物学会で報告した。新種の英語名には3氏の名前を入れた。日本名は「クーペリナニッポニカ」。 クーペリナ属の化石は約40年前、テキサス西部で発見。熱帯性の浅海に生息した海洋生物で、体長は約2ミリ。貝のように2枚の殻を持っていた。これまでに米国と