野球賭博、覚醒剤、暴力団組織との深い闇…ダーティーなイメージを完全に払拭できないプロ野球界にあって、球界の暴露本がまたも出版された。著者は元プロ野球投手の野村貴仁氏(47)。現役引退後、覚せい剤取締法違反で逮捕、有罪判決を受けた。栄光からどん底へ、波乱の野球人生を送る中で薬物に溺れた経緯やセットアッパーの悲哀をつまびらかにするほか、「バッターボックスの白いラインがコカインに見えるんや」とつぶやく同僚・清原和博も登場する。プロ野球はいよいよクライマックスシリーズが始まり、22日から日本シリーズが開幕を迎える。シーズンを締めくくるタイミングでの出版に球界周辺がざわついている。 『再生』(角川書店)。本のタイトルは、新たな一歩を踏み出そうとする野村の決意の表れらしいが、どちらかといえば自身の不遇な野球人生に多くのページが割かれている。 高岡高宇佐分校(現高知海洋高)から三菱重工三原をへて、ドラフ