(文/フリーライター安西伸一) 1月4日、5日の新日本プロレス・東京ドーム大会で共に第1試合に出場し、最後の試合を全うした獣神サンダー・ライガー。6日の大田区総合体育館大会では第1試合の前、引退式を行なった。 試合では両日とも対戦相手に、3カウントを取られている。ライガーにはこれだけの実績があるのだから、もっともっと最後ぐらい我を通して、勝利をたぐり寄せても良かったのではないかとも思ったが、まるで次世代の選手に未来を託すように、消えていく者の運命を受け入れたかのように、ライガーの赤い体は水色のマットに沈んでいった。 東京ドームには、ライガーのコスプレで最後の応援に来ている子供たちもいた。声援を送ってくれたあの子たちに勝利をプレゼントできなかったことは、残念で仕方がない。けれどいつか、この子たちが大人になったら、そしてずっとプロレスファンを続けていたら、ライガーのいさぎよさと、ふところの深さ
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