「どこでも釣る、どこでも書く」の作家・夢枕獏(右)と開高健に挑戦状を叩きつける男・小塚拓矢が語り合う、現代の釣りロマン! 未踏の地やまだ見ぬ幻の魚といったものがなくなりつつある現代。冒険家は釣りにおける夢やロマンをどこに見いだすのか? 時間さえあれば世界を回り釣りを楽しむ作家・夢枕獏(ゆめまくら・ばく)と、開高健に抗い世界中の怪魚を釣り上げてきた男・小塚拓矢(こずか・たくや)が縦横無尽に語り尽くす! * * * ―夢枕先生は怪魚について、どのようなイメージをお持ちですか。 夢枕 本来の定義はさておき、僕の中では怪魚というのは、ゴツくてデカくて、釣るときにすごく体力がいる、そんなイメージなんです。そういうロマンがあるものだから、きっとみんな、小塚さんのやっていることを見て、「いいな」とか「自分もやりたかったな」なんて言うんじゃないですか。 小塚 怪魚といっても、それを釣る作業自体は割と大味な