鰻談放談-3 -日本水域にいるヨーロッパウナギについて- ヨーロッパウナギAnguilla anguillaは昭和44年春に養鰻種苗としてシラスウナギがフランスから大量に(9.5トン-浜名湖養魚漁協50年史による輸入されました。その後、輸入先は、わたしの知っているだけでもヨーロッパ大陸の大西洋岸の国はドイツ以外はスカンジナビアも含めてほぼ全部、さらにアフリカはモロッコ、地中海に入ってイタリア、と日本の輸入商社が総掛かりで( ? )シラスウナギを買いまくりました。輸入量も当初はうなぎ登りに増えましたが、3年後の1972年の23トンを最大量に、あとは急激に落ち込んでしまいました。現在も輸入は続いてはいるものの、その量はごくわずかです。 このようなわけですから、ヨーロッパウナギが日本にも分布するであろうことは松井(鰻学,1972)によって予見されてはいましたが、はたして-むしろ遅いくらいですが-