マイクロソフトが,企業向けライセンス制度「ソフトウエア・アシュアランス(SA)」の位置付けを大きく変えようとしている。「バージョンアップ料金の先払い制度」であったSAを,業務用ソフトウエアでよく見られる「年間保守料金制度」に変えようとしているのだ。同社が9月16日に発表したSAの新しい特典制度を軸に,マイクロソフトの狙いを分析してみよう。 ソフトウエア・アシュアランスの概要と歴史 まずはソフトウエア・アシュアランスの概要について説明したい。 マイクロソフトは4年前の2001年10月に,企業向けのボリューム・ライセンス制度における「バージョンアップ・ライセンス」を廃止して,SAを導入した。SAとは簡単に言えば,ライセンスと同時購入する「期間限定のバージョンアップ権」である。一般にボリューム・ライセンスには,パッケージ版に見られる「アップグレード版」がないので,ソフトウエアをアップグレードする