江戸時代から200年以上続くくず餅の老舗、「船橋屋」。同社が製造・販売を手がけるくず餅は、かつて芥川龍之介や吉川英治など、日本を代表する文豪達も愛した逸品です。小麦粉を水で練ってグルテンとデンプンに分け、デンプンのみを発酵させて作るくず餅は、450日にわたる乳酸発酵を必要とする一方、消費期限はわずか2日というデリケートな和菓子です。伝統の製法を守りながら改良を重ねてきた船橋屋のくず餅。店の前には今日も長蛇の列ができています。 実はこの船橋屋は近年、就職先として多くの若者の人気を集めています。新卒採用でピーク時には約1万7000人の学生がエントリー。老舗の伝統を守り続ける一方、組織運営においては、若手社員を中心とした「オーケストラ型組織」と呼ばれる同社独自のスタイルを確立。そこにあるのはまさに「優良企業」です。 しかし、8代目社長の渡辺雅司氏が入社した25年前、船橋屋は現在の姿からは想像もつ
![8割の社員が辞めても貫いた後継者の覚悟 〜創業200年の老舗が起こした改革20年史〜](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5eb701755ead78af68c0177b7aca931fd988db0f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimg.bizhint.jp%2Fimage%2Fupload%2Fc_scale%2Cw_900%2Fg_north_west%2Cl_bizhint_label.png%2Cw_200%2Cx_10%2Cy_10%2Fv1667870161%2Fproduction%2Fpublic%2Fgraph%2Freports%2Favatars%2F000%2F230%2F342%2Flarge%2F564db5182fdced8cec946d258f6b496c9e9be177.jpg)