企業コンピューティング環境において、メインフレームからのダウンサイジングが進んだのも、つかの間でした。そして今度は、仮想化によるITリソースの統合と、そのオンデマンドな活用が、企業の情報システムにおいて喫緊の課題となっています。もちろん、その鍵を握るテクノロジーは“クラウド”です。 経営層がクラウドに期待するベネフィットとしては、コストの削減や、新たなビジネス機会の創造が挙げられます。ですが、その効果を享受するためには、IT部門主導のもと、クラウドの基盤のベストな構築・運用手段を、模索しなければなりません。 「西暦2011年には、企業のなかでITのコモディティ化が起こり、IT部門が消滅する」とガートナーが予測したのは2005年のことでした。クラウドの登場で、確かにITのコモディティ化は進んでいます。ですがIT部門は、消滅するのではなく、新しい役割を見出しつつあるのではないでしょうか。IT部