ドイツの優勝に終わったワールドカップ決勝の直後、メッシが大会最優秀選手に選ばれたことに違和感を持った人は多いと思う。 グループリーグでは3戦連続でゴールを決め、スイス戦でも決勝点をアシストしたものの、準々決勝と準決勝は共に不発。決勝でも数度のチャンスを手にしながらゴールに結びつけられなかったメッシと比べれば、ロッベンやハメス・ロドリゲスなどの方が大会を通して強烈なインパクトを残した。 何よりアルゼンチンには、メッシよりも際立っていた選手がいたではないか。 「マスチェラーノは別格だ。アルゼンチンはマスチェラーノとその他10人だと4年前に私が言った際、みな笑っていた。だがもう笑うことはできまい」 準決勝オランダ戦の後、そう言って胸を張ったのはテレビのコメンテーターを務めていたマラドーナだ。彼の言う通り、今大会のアルゼンチンはメッシのチームではなく、マスチェラーノのチームだった。 攻守にマスチェ