「カラー暗視カメラ」の開発は、独立行政法人産業技術総合研究所(以下、産総研)が特許を取得した「ゼロルクスカラー撮影理論(暗闇でカラー撮影できる理論)」を製品化する共同プロジェクトの公募に、シャープが選ばれたことから始まりました。 そもそも色は、どのように存在しているのでしょう? 物質に可視光線が当たり、それぞれの色の波長で光が反射されることによって、私たちの視覚に「色」として認識されます。0(ゼロ)ルクスという全く光が無い環境では、明るくせずに物質の色味を反射させる光線を出す必要があり、それが近赤外線という光です。 しかし、全く違う波長の光線なので、反射された近赤外線を私たちの視覚が捉える色味と近いものに再構築しなくてはなりません。私たちが普段見ている光(可視光線)の代わりに目に見えない光線(近赤外線)を照射し、跳ね返って来た近赤外光の色を分光することでカラーを再現するのです。 理論の上で