◇「話の重要性」×「証拠のあいまいさ」で拡大/正確な情報得られるよう環境整備を/チェーンメール、決して転送しないこと 東日本大震災の発生後、被災地では携帯電話など身近な情報機器が不通になり、知人との連絡や正確な情報を集めることが難しくなった。停電でテレビなどを見ることもできない避難所では、ラジオを求める人の声を多く聞いた。情報が無い中で、出所不明のデマ情報で混乱するケースも多い。誤った情報に惑わされないためには、どうしたらよいのだろう。 * 「津波が来るらしい」「津波がやって来る」。13日夕、仙台市青葉区の中学校に避難していた被災者たちの間に、こんな情報があっという間に広がった。11日の大津波の記憶が生々しく残っている。多くの人たちが校舎を2階、3階へと上り始めた。足腰が弱い高齢者の手を引いて上った人もいた。しかし、津波が来ることはなかった。誰が言い出したかも分からない。避難所にあるラジオ