朝日新聞が8月5日、紙面で過去の慰安婦に関する記事の「誤報」を認めたことが波紋を生んでいる。誤報を認めながらいっさい謝罪しなかったことが、右派メディアなどにさらなる反発を呼び、集中砲火的に攻め込まれているのだ。産経、読売はそのための連載記事まで掲載し、週刊誌メディアもこぞって朝日叩きに突き進んでいる。 さらに朝日が今年5月にスクープした福島原発事故の吉田元所長の調書を意図的に改変して掲載したとされる問題で、ここでも朝日叩きをうむ構造となっている。当初は情報公開するつもりのなかった政府が、朝日叩きになるのならと思ったのだろう。各メディアに吉田調書のリークをはじめ、産経、読売、毎日などの順番で取り上げさせ、さながら「朝日包囲網」が新聞業界ではできつつある感だ。 朝日新聞社は四面楚歌の状況に危機感をおぼえたのか、31日付の紙面で「積極的平和主義の実像 世界の現場から」と題する特集を1面トップで掲