今回の記事の内容は、今もよくわからないことが多い。だから読者の方もそのようなスタンスで読んでほしい。昔から、患者さんによれば精神疾患発症時に発熱も診られるという経過が見られた。これは服薬する前から既に発熱があったわけで、服薬とは関係がない。以下は10年以上前に不明熱の患者さんを治療した経過を紹介している。 精神科の患者さんの発熱以外に風邪症状がない所見が特に注意され始めたのは、新型コロナパンデミックのため、外来待合室に入る前に熱を測るようになったことが大きい。 このタイプの発熱は、大抵、発熱など生じ得ない身体状況で起こっているため、頻度の低い症状ないし薬の副作用なんだろうと思う。もちろん双方混合しているケースもある。 最近は診なくなったが、初診時に統合失調症による緊張病性興奮ないし昏迷を呈していることがあり、しばしば発熱(時に高熱)も見られたものだ。つまり緊張病症候群の際には、おそらく中枢
