図1 日立製作所が開発した組み込み型のGPS送信機モジュール 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が考案した屋内向けの位置測位方式「IMES」に対応する。建物内部の照明器具や非常灯、無線基地局に組み込みやすいように、小型化と低消費電力化を図った。出典:日立製作所 GPS衛星から出力された信号を受信して位置情報を得るGPS機能。携帯電話機に広く普及しつつあるものの、地下街や建物の内部では位置情報が得にくいという大きな弱点がある。「これが屋外や屋内といった場所を問わないシームレスな位置情報活用サービスの普及を阻害する要因である。例えば、屋外では動作していたのに、地下街に入るとうまく動作しなくなるのでは、利用者は困ってしまう」(日立製作所システム開発研究所ユビキタスネットワーク研究センタの主任研究員である江端智一氏)。 「GPSの泣きどころ」であるこの弱点の克服に向けて、現在さまざまな取り組