昭和42年ころ、三浦半島・油壺近くにシーボニアと呼ぶヨットハーバーができて、そこに小さなヨットを置いていた。で、海が終わり家に帰る前に、食いしん坊は三浦半島先端を探し回って、魚や野菜を買うのだが、新鮮な魚貝をよく買ったのが、三崎の{まるいち}=丸一という魚屋だった。 当時の三崎は、観光客が少なく、観光客相手の店も少なかったが、それでも観光客相手の店が、それなりの商売をしていたが、丸一は地元の客が多くて安心して買える店だった。 狭い横丁の丸一には、その後10年ほど通い、魚貝を買っては家に帰ったが、ヨットをやめてから行かなくなって20年以上がたった。そのころになるとパソコンが家に来て、ネットにつながり、ふと見ると丸一魚屋が隣で食堂を始めていて人気が高いことを知り、こいつは行かなきゃ、と出かけた。 久しぶりの丸一は、相変わらず小さな街の魚屋だったが、その隣にお世辞もキレイとはいえない食堂があった