間近にせまった総選挙のための、政権交代を目指す第一野党たる民主党の選挙用のマニフェストが先んじて発表されたが、何であろうと今回の選挙によってこの日本の政治の体質が変わることは望ましいし、歴史的必然とも思われる。 それは一言にしていえば、明治維新による太政官制度以来今日まで連綿と続いてきた官僚支配の崩壊、中央集権の打開に他なるまい。 それを意図するという民主党のマニフェストなるものはあちこち矛盾も見られ、思い切ったばらまきのための財源の根拠に欠けるところが多いが、私にとって最も興味ある主張の一つは日米安保条約の見直しである。その手がかりとして日本に米国が多く保有している基地についての洗い直しと、地位協定の見直し。これは従来、日本の政治家が口にするのをはばかるようなタブーだった。 日本にある米軍基地のアメリカ兵が起こすさまざまな不祥事についての、日本の官憲による捜査権、告発権へのいちじるしい制